まだまだ暑い夏の昼下がり

5/8
前へ
/19ページ
次へ
今日も二人で札幌競馬場のギャラリー席に座ってどんよりしていたら、大先輩のハムハムから『ちょっとおいでよ』のお声が掛かりました。どうせ暇だし、とエブリ牧場までやって来ましたが、やっぱりぐだぐだしております。 「「まじ、どーしよー!」」 二人揃って大絶叫。 ハムハム遅いなあ。紅茶飲み頃になっちゃったよ。 という訳で冷めたお茶で一服。 「で、さっきのドバトが落としていったこれなんですが、なんか暗号っぽいんですよね」 「いや、だから人の手紙を……暗号?」 実はげたは知る人ぞ知る、推理小説マニア。 「ちょっと見せろ」 アッキーの手の中のくしゃくしゃ紙切れをひったくりびらっとテーブルの上に広げました。 「なになに?え?差出人はよっぴい先輩?」 『各関係者へ はっさく+ルパン=現在毎日。集合♪ 至急クラーケン召喚 なお、このお手紙は万が一に備え暗号化+発火します。気をつけてね♪ ハムハム』 「暗号化……」「発火……はっかあああ?」 ぼわん!! 「ぎゃああああ」 「あちっ、あちっ!」 あー。テーブル焦げちゃった。 げたのおひげ右側燃えちゃった。 アッキーの左耳に何気にお焦げが。 だがしかし。 げたは俄然燃えます。だって推理オタク。 「よおーし、ワシに任せろ」 立ち上がって紙切れを指に挟み、テーブルの周りをウロチョロ。 「おしっ、謎は解けた!」 「え?はやっ!」 げたが右側のひげをちろん、とやろうとして、 「髭ねーし!」 「さっき燃えましたよ」 ……。     
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加