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今日も二人で札幌競馬場のギャラリー席に座ってどんよりしていたら、大先輩のハムハムから『ちょっとおいでよ』のお声が掛かりました。どうせ暇だし、とエブリ牧場までやって来ましたが、やっぱりぐだぐだしております。
「「まじ、どーしよー!」」
二人揃って大絶叫。
ハムハム遅いなあ。紅茶飲み頃になっちゃったよ。
という訳で冷めたお茶で一服。
「で、さっきのドバトが落としていったこれなんですが、なんか暗号っぽいんですよね」
「いや、だから人の手紙を……暗号?」
実はげたは知る人ぞ知る、推理小説マニア。
「ちょっと見せろ」
アッキーの手の中のくしゃくしゃ紙切れをひったくりびらっとテーブルの上に広げました。
「なになに?え?差出人はよっぴい先輩?」
『各関係者へ
はっさく+ルパン=現在毎日。集合♪
至急クラーケン召喚
なお、このお手紙は万が一に備え暗号化+発火します。気をつけてね♪
ハムハム』
「暗号化……」「発火……はっかあああ?」
ぼわん!!
「ぎゃああああ」
「あちっ、あちっ!」
あー。テーブル焦げちゃった。
げたのおひげ右側燃えちゃった。
アッキーの左耳に何気にお焦げが。
だがしかし。
げたは俄然燃えます。だって推理オタク。
「よおーし、ワシに任せろ」
立ち上がって紙切れを指に挟み、テーブルの周りをウロチョロ。
「おしっ、謎は解けた!」
「え?はやっ!」
げたが右側のひげをちろん、とやろうとして、
「髭ねーし!」
「さっき燃えましたよ」
……。
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