それは当たり前じゃない

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*** ――夢を見た。 白い空間に、俺は居た。 そしてその空間に、もう一人。 顔が良く見えないが、今にも泣きだしそうに佇む誰かが、俺を見ていた。 『……きみのからだを、ぼくにちょうだい』 俺を見ている誰かは、そんなことを呟くと、ごめんと呟いた。 『な、何言ってんだお前…』 『ごめんなさい……ごめんなさい』 いくら問いかけても、そいつはただただごめんと謝るだけだった。 ***
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