平凡だけど幸せな日々

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「うっせー。布団が俺を離してくれなかったんだ」 「布団が恋人か、お前」 「そうだな」 「真面目くさった顔して言うなよ」 朝だというのに爽やかに笑う親友の名は、国原(くにはら)慎也(しんや)。 慎也は小学生の頃からの親友だ。 この学校屈指のイケメンであり、うちのクラスの学級委員まで務める、マジ人気者。 もちろん女子にはモテモテだ。 そんなイケメンが平凡そのものである俺と親友で居てくれてることにいつも疑問を呈しているが、慎也は「智晴といるとおもしれーもん」としか言わなかった。 まあ俺も高校生になってまでぼっちなんて嫌だからいいんだけども、人気者のイケメンが親友だとたまーに困ることもある。 女子から告白の仲介人にされることは日常茶飯事だし、男子からも「なんであんな平凡な奴と仲良くしてんだ?」みたいなことを慎也が俺のいない間にきかれていたことを俺は知ってる。 それをすべて慎也は爽やかに笑ってスルーしてたけど、ホントなんでなのかな。
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