不穏な出来事

8/22

565人が本棚に入れています
本棚に追加
/109ページ
 とろけた顔に熱があがってくる。 「可愛いな青葉」  キスの合間に囁きながら、上下に扱く。  あ、うわっ。  キュッと下腹部に力が入って膝が僅かに持ち上がる。先生は舌で俺の口内を犯しながら、手を器用に動かして限界まで高めていく。 「はぅ……う、……はぁ」  もう片方の手でTシャツが首元までめくられる。ズボンもグイと降ろされ、車内で半裸みたいな格好になった。 「エッチな体だな」  先生の声は微かに上擦り、興奮しているのが伝わる。またカーッと顔が熱くなった。静かな車内、途切れ途切れに自分の息継ぎの音とチュクチュクって水音が聞こえてくる。先生はキスしながら、胸の突起を指の腹でクニクニとなぶり、扱く手のスピードを速めた。 「はぁ、あ、……うう、んっ」 「イっていいよ。イくところを見せてくれ」  先生なのに、あの日みたいにまた先生じゃなくなる。嬉しくてギュッと先生にしがみついた。容赦ない先生の責めにどうなってもいいやと思う。 「う……はっ! あう、んっあ、せんせっ!」  先生の手に追い詰められ、ビクッと体が震えた瞬間、思いっきりお腹に体液が飛び散った。ひとりでした時と違う、背筋に電流が走るような気持ちよさに頭が真っ白になる。ガクガクと痙攣する腰。先生は震える俺の体を片手でしっかりと抱き締め、波が収まるのを待ってくれた。
/109ページ

最初のコメントを投稿しよう!

565人が本棚に入れています
本棚に追加