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翌日。
俺は毎週二回、火曜、水曜に塾へ通っている。今日の塾はみっちり数学だ。
ささやんと一緒に帰ったけど、今日は真っ直ぐに帰宅したし、塾へ行く時も、昨日のような気になる気配は感じなかった。
塾が終わると、ドラッグストアの駐車場で待ってる先生の元へ走る。後部座席で何度もキスを交わし、先生をたっぷり味わって家へ送ってもらった。
「明日は塾、ないんだよな?」
運転しながら先生がスケジュールを確認した。
「うん、ないよ」
ただの質問かと思ったら、先生が楽しそうに言った。
「明日は学校を五時半に帰れるようにするから、一緒に帰ろう。それまで時間潰せるか? 図書室で宿題してたら丁度いいくらいだろ?」
「マジでっ! やったっ! 五時半ね!」
俄然テンションが上がる俺。いつものように駄々を捏ねることもなく、その日は別れ際のキスのみで、気持ちよく先生と解散した。
十一時頃、ベッドに寝転がりフンフンと鼻歌交じりに漫画を読んでると、先生からメールが届いた。
『明日は一緒に夕食を食べよう。帰りは家まで送るから親御さんには八時頃帰宅予定と伝えておいて。おやすみ』
『ウンウン了解!』
そう返事を送って、頭の中では十時に帰るって母ちゃんには伝えようと算段する。
OK出てる状態で先生にそれを告げたらいいよね。そしたら遅くても平気。あ! いっそお泊りでもいいかも。友達の家に泊まるーとかってさ。
そんなことをニマニマ考えながら、漫画を閉じ布団の中へ潜った。
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