最終章

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あなたが、くれた指輪を見つめてる。 私はただ、夢見てる。 色褪せた思い出は私にとっては宝物 悲しくて愛しい。 私の誕生石はダイアモンド。 小さな石に願いを込めた。 幸せになりたいね 小指絡めたあの頃が懐かしい。 夢で見たのよ 久しぶりに 違う誰かと笑ってる夢 起き出したら汗が止まらなくて。 安いウィスキーを呷ってみせた。 お酒は好きよ。異常なくらい 特に、強いお酒は好物で。 呑めば飲むほどのみ込まれ 過去の思い出の世界に酔っていけるの 今も未来も何も無い。 私に過去しか誇れるものがない。 だから、きっと過去にすがるの。 私は逃げてばかりだね。 あなたが去って幾年経って 時折あなたからのメールがにくらしい。 親友と名乗った子と幸せそうね。 そんな笑顔で写真に写ってこないでよ。 叩きわりたくなってしまうじゃない 過去の思い出も栄光も。 全部否定したくなるじゃない。 私の時間を返してよ。 嘘つきは嫌いよ。 私の心を傷つける だからもう、さよならしたいの。 それでも、呑むたびにあなたのことを思い出す。 これ以上は辛くなるからやめて。 泣きながら呑むウィスキー。 安くて、まずいウィスキー あなたと同じ飲み方で飲み干すの あなたの思い出ごと。
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