雨の日の不思議な人

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「大変だね」 「でも雨の日だけだから、そんなだよ」 私は旧図書室に向かうため、机から立ち上がる。 私、上野美雨(うえの みう)。 特に可愛いわけでもない普通の高校生。 そして。 私と話している彼女は、佐藤繭(さとう まゆ)。 私と同い年で、高校からの友達。 私より少し高い身長に、真っ黒で痛みなんて全くない長い髪。 つり目だけど目が大きく、とても綺麗な二重。 薄く綺麗な唇がまた、彼女の大人な雰囲気を引き出している。 雰囲気からわかる通り、何でも思ったことを言ってしまう性格。 だからなのか、周りからは反感をかってしまうこともあるみたい。 私は、そこも含めて繭の良さだと思っているけどね。
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