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 恐竜やアンモナイト、海ユリ、三葉虫、古代ほ乳類といった化石のコレクション。  ジェラルドは一点ずつ検討を始める。  「こういったものは結構高値がつく」  さらには、貝、土器、土偶、埴輪、矢鏃、石斧、銅鏡、銅剣など出土品のコレクションにおよぶ。  美景は、和史のスマホの履歴やメールデータを洗う。  スタイロンは、和史のPCをチェック。  博物館などの寄付への礼状、発掘関係者とのメール、など人脈を洗う。  バッグから古風な六角柱の筒を取り出し、折りたたみ式ルーペを当ててから端の蓋を取る。  「ゆけ」  すると、小さなネズミほどの犬が六匹あらわれた。四方八方に散った。  「使い魔だ。安心してくれ」スタイロンが言う。  「エクソシストだと聞いていたが、使い魔とはな」  ジェラルドは言う。  「悪魔払いして、こちらの手下として温存する。この方法は、『わるわりを機関』の信条とははずれていない」  ジェラルドは驚く。  「そうなのか?」
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