露草
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露草
パラパラと健吾の枕元に露草が落ちた。とたとたと縁側を走り去っていく小さな足音。 「おばあちゃーん。おじいちゃんが起きないの」 部屋を涼しい風が通り抜けていき、池は
漣
(
さざなみ
)
を立て、風鈴がリリンと澄んだ音を響かせた。健吾のすぐそばで露草の小さな藍色の花びらがほんの僅かにふるると震えた。 了
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