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一人で海辺の端っこにいると背後で砂を踏む音が聞こえて何気なく振り向いた。
そこに彼がいて私は目を見開いた。
「こんなところで会うなんて思わなかったよ」
そのことばに覚えてくれていたんだと気持ちが上昇していく。
膝を曲げて体を小さくしている私の隣に彼は胡坐をかいて腰かける。
横目に風になびいてさらさらと髪が揺れる。
前髪の下に隠れていた青い目に気づいて今さらながら彼が外人なのだと気づいた。
再び海に視線を戻す。
彼より淡くて青い景色が広がっている。
好きな色を眺めていると落ち着くし、ずっとここにいたくなる。
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