1.人形の役目

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 「ごちそーさん」  皿を片付けることもなく、そのままソファに寝転んでしまった。  「ちょっと、片づけてよ、兄さん」  「やだね」  「もう」  男はそのまま寝てしまった。  蘇芳はトースターからトーストを取り出しバターと蜂蜜を塗った。  「はい、食べて」  トーストは私の口へと運ばれた。これでいいのだろうか。少し口を開けて、トーストを食べる。甘くておいしい。  私に食べさせたトーストはさらに置き、もう一枚のトーストを同じように塗りたくり、そのまま食べた。それを交互にやっていたが、面倒ではないんだろうか。しかし蘇芳は、私に食べさせるとき、少し笑っていた。
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