2人が本棚に入れています
本棚に追加
/47ページ
沖田は、佳代に弄ばれていると思ったのかも知れない。少し、怒っている表情が垣間見えた。
佳代は、コーヒーショップで一休みすることを提案した。
「今日は、親父たちが牛の世話してくれるから、あんまり時間気にしなくていいんだ」
沖田はコーヒーをすすりながら、佳代に気を遣わせないようにポツリと言った。佳代はケーキを二つ注文した。
「今日は忙しいのに付き合ってもらってごめんね。そのお礼と言ってはなんだけれど、ケーキ御馳走させて。甘いもの好きだったわよね」
「ありがとう。俺、どっちもいけるんだ」
嬉しさを隠そうとしない沖田がかわいいと思った。さっき、少し怒った素振りを見せた時もそう思った。
「聡子、元気な赤ちゃんを産んでほしいな。俺、あいつの心労が出産に影響しないか心配なんだ。
最初のコメントを投稿しよう!