霧島愛 << はじまりのはじまり >>

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 日本に突如、不思議な力が芽生える現象が起きた。  突然変異の超能力者達はランク付けされ、上位ランク者は特別な任務を与えられた。その希少な能力者達は政府の元で管理されるようだった。詳しくは当事者じゃないので分からないけど。  能力が「活用」できる程、ランクは高く評価される。しかし「活用」に乏しい能力の持ち主は逆に社会の異端者として冷たく扱われた。  ここにいる人達はどうやら皆ランクDらしい。私もそうだ。ランクDは格付けの中で最も下だ。    事の始まりは日本でのパンデミックだった。手遅れになると脳を蝕まれる怖い病気になると騒ぎになった。その為、国を挙げて地域単位、もしくは企業や学校にて集団予防接種が行われた。  しかし、その騒ぎは情報操作されたもので、予防接種ではなく能力者を検査するものだったのだ。陽性反応が出た者は政府指定の機関へ集められて能力判断テストを受けさせられ、具体的な能力の発見からランク付け、そして秘密保持の契約をさせられた。
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