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「青いとは、独特の目線で見るね」
そいつは、そんなことを言った。
「僕は、そう思ったけどね」
逆に、
「そっちは、どう思うのさ」
なんて、いいつつ、様子を見る。
「どう思う、はっ。自分の写真しか見ていないからな。見る理由なんてなんだよ」
さいで。
改めて思った。少し距離置いて話すのが、こうつとの関わり合い的にも、正しいのだと。だって、カメ研(カメラ研究会、なぜ、カメラを研究するのか分からないが)のメンバーなのに、他人の写真に興味ないって。
「まあ、目の前の写真に、一言付けるなら」
お願いだから、恥ずかしいことは言わないでくれ。少しずつだが、目線を感じる。それも増加傾向。
「俺の写真を上回ってないってことかな」
よく言うよ。このナルシストが。僕知ってんだぞ。お前、
「自分の写真をコンテストに出して、そんなことを言うか」
全く。僕はやっぱり呆れかえった。
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