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出来れば夏希ちゃんの話しなんてお店でするのはやめてほしい。そう思いながら振り返った。
「聖夜ってセックス上手いでしょ」
はい?
「やっぱり業界長いから経験豊富だよね、あたしびっくりしちゃった」
「………」
たしかにあたしもあの歳であまりの手練れに驚いたさ…
“女性経験めちゃめちゃある”って自分でも白状してたさ…
「そうなんですか?あたしはよくわからないな…」
くだらない話になりそうだ。あたしはそう思ってさりげなくシラをきった。
「ねえ」
目を合わせまいとするあたしの顔を覗き込む。
「やっぱり一般人と芸能人だと難しくない?」
「……なにがですか?」
「だって中々会えないしさ、人目気にしてデートもできないしさ…」
残念。夏希ちゃんとはほぼ毎日逢ってます。
一緒に居ればどうしてもセックスばっかりになるけど…
デートだって別に……
しようと思えばできるっ
はず……。
「彼は今仕事忙しいから…」
「ふーん…」
会話に乗らないあたしを見つめて物言いたげに鼻を鳴らす。
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