last chapter 愛スル者ヘ

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幼い頃から慈しみ、愛情を注いできた、 あの次郎の命を自分たちの手で奪わなければならないことが、胸が張り裂けるほど辛い。 だが、もう自分たちしかいない。 あの甘い匂いと、柔らかかった頬の感触を思い出し、心が震える。 「次郎、待っていなさい。  私たちが、今助けてあげますからね・・・」 昊天はいつもと変わらず優しく微笑んで、槍を手に取り握り締めた。
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