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大事にしゃぶりつくして、そのまま傀儡として飼うならば、
いよいよ井伊も我らのものじゃな。
そうじゃ、政次、
人恋しい夜にはそなたにも抱かせてやってもよいぞ。そうじゃ、処女の美尼の躰を親子で味わい尽すなどす、こんな愉しいことはないのう?」
最後の一言で我を失った。
気が付くと、
政次は家人たちに羽交い絞めにされていた。
怒りに我を忘れ、
鼻息を荒く吐き出しながら口汚く父を罵っていた。
自分の足元に鼻血で赤く染まった手で口元を覆った父が転がっていた。
その眼は、
いつまでも卑しく嗤って、こちらを睨みつけていた。
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