異世界への切符

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ガタンと少し大きく揺れたその振動に、私の虚ろになっていた意識が覚醒した。 はっと思って窓の外を見て、降りる駅を過ぎていないかを確認しようとした。 なのに目に飛び込んできた景色に、私は何度か目を瞬かせた。 「え……?」 確か友達との飲み会がお開きになって、ほろ酔いな状態ながらも終電に駆け込んで、そのまま心地よい揺れにウトウトして……今に至る、はずだ。 乗り過ごしたとしても本来なら見知った駅のホームが見えるはずなのに、ヨーロッパにでもありそうなアンティーク調なホームが広がっていた。 勢い良く立って、同じ車両に乗っている人を確認したが人っ子一人いない。
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