第三章
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第三章
自分以外の人に興味を持つことなんて今まで一度もなかった。 どちらかといえば、自主的に自分のテリトリーには誰も近寄らせないようにしていた。 そんなに興味を持つような人に出会ったことがなかったからかも知れない。 でも、今回は違った。 僕は一瞬で心を奪われた。 桜並木で彼女に出会ったその瞬間に…。 僕の中にこんな感情があったなんて29年間知らなかった。
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