月と太陽

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「さっ、先生たちにバレる前に帰るか」 「そ、そうだね」 慌てて立ち上がり、来た道を戻る。 でも、気持ちはさっきよりも軽くなっている。 急には変わらないかもしれないけど、少し見え方は変わってくるかもしれない。 「俺さ、昼間に見える白い月も好きだよ」 「なにそれ。口説いてんの?」 「違ぇよ! 珍しい月もいいなって話」 「よくわかんない」 「なんで!? 明るい那月もいいんじゃないのってことだろ」 「ああ、励ましてくれてるのね。ありがとう」 「ま、そう言うこと」
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