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ブー
ビー
べー
なにか不快な音が路地裏に流れ始めた。この音によって、ブッチャーは女性を放し、女性はその場にへたり込んだ。どうやら二人はこの音に聞き覚えがあるようだ。
ブー
ビー
べー
音はどんどん近づいている。女性が「もう、だめだわ」と声を漏らした。「チッ」っと舌打ちしたブッチャーはトレードマークといえる眼帯を素早く取り外した。そして、女性にその眼帯を手渡した。
「それを持っていろ。そうすれば、アレに冒されない」
先ほどとは打って変わってブッチャーは女性を助ける側に回ったらしい。ブー 音が聞こえる方から意味不明の叫び声がする。ビー まだ少し遠い。ベー かと思えば、それはもう間近まで迫っていた。ブビベ
ブビベ ぶびべ ブビベ ぶびべ ブビベ ぶびべ ブビベーーーー。
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