神域の管理人 祟りと慈愛の神

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しばらく神域には戻らないので顔を見ておきたかったが、神奈は必要な時以外はあまり姿を見せる事はない。 「そうですね。神奈さまは相変わらずお忙しいようで……」 宇迦が申し訳なさそうに言う。 「いつもの事だから気にしなくていい。じゃ行ってくる」 「行ってらっしゃいませ」 揃ってお辞儀をする宇迦と御饌に見送られながら、真人は現世へと繋がる社の中を進んだ。 真人がしばらく進むと前方に格子状の光が見えてくる。 光の漏れる格子扉を開け社の外に出ると遠くにあるビルや道路などが見える。 真人はそのまま伯母の家に向かった。 「ただいま~」 玄関を開けて家の中にいる伯母に聞こえるように声をかける。 「あら、お帰りなさい」 居間にいたのか、すぐに伯母が出て来て真人を迎える。 「ふ~ん……」 「なっ……何?」 久しぶりに会った伯母はしげしげと真人の顔を見つめる。 「いや、男子三日会わざれば~、なんて昔はよく言ったけど、神社の仕事っていうのは随分やりがいがあるのかね」 「へ?」 「前は控え目で、いつも覇気のない顔してたけど、今は表情も明るくなって、何て言うか見違えたよ」 「そうかな」 話ながら居間に移動すると、真人は上着を脱いで炬燵に入り、伯母は台所で電気ケトルに水を入れお湯を沸かす。 「ご飯は?」     
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