第二章

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この手紙を彼女の靴箱に入れる事が可能なのは今から月曜日の朝までにこの下駄箱を開けた人間だ。そうなると一番の候補は先程まで彼女と一緒にいた僕になる。 しかし、彼女は絶対に僕が手紙を入れたとは思わない筈だ。もし、思ったとしてもそれを直接僕には訪ねてこないだろう。 彼女は僕の想いにまだ気づいていない筈だから。 その想いを告げるのは復讐が全て終わってからで良い。 彼女の下駄箱から離れて、自分の下駄箱の前まで行くと、一つ下の下駄箱に勝也咲に宛てて書いた手紙を入れた。 靴を履き替える為に下駄箱を開けるとそこにはまた、罵声の言葉が並んだ紙がいくつも入っていた。
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