君と探す、最期の場所は

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学校に着くと、広いグランドと誰もいない静かな校舎が私を迎える。 この騒ぎで学校に来る子が減っていき、教室に行くたびに人の少ない教室を見て最初の頃は寂しく感じていた。 けれど、ついに教室に来るのが私一人になったとき、もう寂しいと感じなくなっていた。 ただ一人、教室で自分の机に座って、誰もいない教室で窓から外を眺めている。 それは不思議と居心地がよかった。 もうすぐ隕石が落ちてくるかもしれないこの非日常の世界から、校舎が守ってくれるような気がした。 だから私は毎日変わらずに学校に通っている。 今日も一人、誰もいない教室で私は机に座り、机の上で突っ伏して、空を眺めていた。 やがてお昼休みを知らせるチャイムが響いて、私は席を立った。 明日が最後かもしれないし、一度ぐるりと校舎を回ろう。 別に学校に深い思い入れがあるわけではないけれど、見るのが最後かもしれないと思うとやっぱり名残惜しい。 他の学年の校舎から回り、職員室、理科室、音楽室、順番にまわり、次に体育館に向かっていたときだった。廊下を歩いていると、だむ、だむとボールが床を打ち付ける音が聞こえてきた。 誰かいるのだろうか。 驚いて体育館に向うと、男の子が一人、バスケをしていた。 あの猿っぽい顔は間違いない。彼は同級生の野本だった。
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