夢見る少女

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無性に、恥ずかしくなった。 自分が、少しでもシンデレラになった気で、いたことが・・・。 本当のシンデレラは、母だったのに。 私はシンデレラではなく、魔法で馬に変えられたネズミ。 ネズミは、魔法をかけられてもシンデレラには、なれない。 そんなの、知りたくもなかった。 今にも、涙が出そうなのをギュッと下唇を噛み締め耐える。 それから、私が2年生になると同時に母は再婚をし、一緒に暮らす事になって、あれから月日が経ち。 もう、中学生3年の後半に入り来年は、高校生になろうとしていた。 夕方、灰色の雲が妖しげに空に浮かぶ。 自分の部屋、レースで閉められた窓の前にある机。 その机に向い勉強をしていると、隣の部屋の壁越しから、女の声が聴こえてきた。 「やだぁー、どこ触ってるの。もうエッチ!」 「えっ、いいじゃーん」
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