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そんな神楽を見て、私はいつも胸がギュッと押し潰され苦しくなる。
なぜ、こんなにも神楽に、嫌われているのか、いつも自分に問い掛ける。
その答えは、今でもわからないまま。
あの時に、微笑んでくれた神楽は、もういない。
それでも、私は今でも神楽に恋をしている。
・・・重たい足取りで、階段を降りる。
リビングへ向かい、キッチンの方にある冷蔵庫の扉を開け、ペットボトルのお水を取り出しキャップを外して、口へ持っていきゴクリゴクリと飲む。
そして、ペットボトルを手に持ち、自分の部屋に戻り扉をバタンと閉めた。
持ってきた水を机の上に置き、また勉強を始めた。
すると、ザーッと地面を叩きつけるような雨の音がして私は、机から身を乗り出しレースのカーテンを少し開け外を覗く。
「すごい、雨だけど・・・お父さん、大丈夫かな?」
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