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舌先を噛んだまま口の外まで引っ張られ、痛気持ちよくて涙がにじむ。熱い吐息とともに「シオン」と呼ばれて目を開けばその途端にまた心臓が暴れだす。
暴れすぎて苦しい。ベッドの上で、真っ裸で押し倒されている。あとは……
触れるだけの、啄むようなキスを繰り返す。暑い。全身が熱くて、落ち着いてくれない荒い呼吸に悠一が微笑んだ。
「俺が下手かどうか、シオン自身が身をもって判断するといいよ」
やっぱり怒ってるんじゃねぇか。なんて思ったのはほんの一瞬で。
次の瞬間に贈られた「愛しているよ、シオン」の言葉。今まで見たことがないほどの優しさと、安心の微笑み。それは幸せの微笑み。
体が密着して分かった。悠一の体も、俺と同じくらい熱くて、それから……息子さんが1番熱く滾りつつあると。
かくいう俺も同じようなもので。「俺も愛してる、悠一」と想いを捧げ、悠一の背中に腕を回す。
きつく抱きしめ合いながら口を塞ぎ、心のままにお互いを求め合う。
俺は、我慢を解放した悠一に身をゆだねる。与えられる刺激と快楽に、夢のようなひと時に全てを解放した。
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