まさかの翌日再会

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 なのに青年は俺にある特有の反応を示し、ある特殊な意味を持つ行動に出た。そのことから青年が俺に対してどういうことになっているのか、何となく想像がついた。  きっと青年は自分の身に何が起こっているのかがわかっていない、そんな感じだった。ということはあれが初めてか。  無意識だろうとはいえ、本人が1番びっくりしているんだろうな。もう1度ここに来てくれれば、俺の推測でしかないが1つの可能性を話してあげられる。  そう、あの子が俺に会いに来てくれなければ会えない。  だって俺はあの子の家や連絡先を知らなければ名前すら知らない。あの子が俺の名前を知っているかすら怪しいって感じだよなぁ。  あぁ、不法侵入から寝ていたことも今までの不可解な行動のことも、全部他の人に言うつもりはない。生徒に襲われました、なんて言えるわけないでしょ。  冷静になって考えてみると、色々と勘が働き始める。寝起きだっていうのに視界がクリア。俺にしては有り得ないくらいいくつかの可能性を俊足で導き出す。 「というよりあの行動と反応、もしかするとあの子は……」
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