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瞬間、悠一の頭からライガーの耳が生えた。体から悠一の匂いがいつもよりも濃く立ち上ってきて、俺に襲いかかる。
これは、駄々をこねているんじゃない。雨が降る公園で俺を守るために直也に立ち向かった時みたいな、本気の叫び。悠一の本心。
震えた。匂いを思い切り吸い込んでしまって頭がクラクラする。喉を噛まれて激痛が走ったのに、今度は快楽が駆け巡る。
悠一がベロンッと熱い、しかもザラザラの舌で噛んだところを舐めたんだ。本気で怒っている。まさか、ここでヤる気か?
怒らせちまったのは俺も悪いし、慰めるためにも付き合ってやるか。なんて考えたのもつかの間。
悠一はネクタイで俺の両手首を縛ってベッドの柵にくくりつけると、片手で俺の口を塞ぐ。そしてもう片方の手は俺の服を脱がしにかかっていて。
「んーっ!ん……んんーっ、んーっ!」
叫んでも、頭を振っても振りほどけない悠一の大きな手の平。俺の口から顎をつかんでいて、枕に押し付けて、それがとんでもない力で痛い。
両手もしっかりくくられていて、もがいても手首が擦れて痛いだけだし。足をバタバタさせても、上に乗っかっている悠一の方が体が大きくて重いからビクともしねぇ。
衣服も、脱がすというよりは乱暴すぎて引きちぎっている。ボタンは弾け飛ぶし、強く擦れた部分が赤くなってヒリヒリする。
バッ!と首から腹までが露わになると黄色い目は俺を睨みつけたまま、手がさらに下に伸びた。
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