名は体を表す

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 あんな新品の、キラリと光る銀の指輪が見えねぇのかよ?って言って俺のと一緒に見せつけてやりてぇぐらい、イライラする。  そんな話を一緒にしようって思っていたのに。ズキンッ!と、激痛が走った。腹が破裂しちまうんじゃねぇかってくらいの激痛に、現実に引き戻される。  悠一はもうすぐ達しそうなのか動きがさらに乱暴になって、ぶつかるたびに響く卑猥で暴力的な音が外まで聞こえているんじゃねぇかってくらい激しい。  片手は俺の口を塞いで。もう片方の手は俺の乳首に爪を立てて抓って。また、ガリッ!と首の後ろを噛んだ。  イきそうになって大きく体が震えるとすかさず、乳首にあった手が竿の根元をつかんで締め付ける。イけない、苦しい。もう嫌だ。  射精の自由を奪われる。俺の力じゃかなわねぇし、俺の声は届かない。黄色い瞳は暗く陰って、そして、その黄色の中に俺は映っていない。  あぁもう、はぁ。俺だって魅了の力に抗ってきたけど、もう限界。悠一のことが愛しいのは元からだし、魅了の力のせいで余計に、歪んだ「大好き」って想いが俺の心を支配していく。  見えねぇのに悠一のことが好きで好きで。もっといっぱい触れてほしい、もっと酷く乱暴にしてほしい、与えられる痛みも快楽も全てが愛しい。  もっと欲しい。もっと、もっと、もっとたくさん、悠一が欲しいっ!
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