2人目

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 いいな、この手。猫カフェなら俺専属の常連客にしてやってもいいくらい。撫でるのが上手いというか、それもあるけど、ただ単にこいつの手が気持ちいい。 「……じゃあ、食器を片付けてくるから。眠かったら寝てていいから」  耳の後ろ、そこから尻尾の付け根までを撫でられて。体の力が抜けるくらいに気持ちが良くて、もっと撫でてほしくてゴロンと仰向けになった時だった。  男は手を止め、俺がハッ!と我に返って膝の上から飛び降りるのを確認すると立ち上がる。  おぼんに俺のピカピカに舐め上げた小皿も乗せると流し台へ。俺はその後姿を追いかけようとして、やめた。  バサバサッ!窓の外に、大きな鳥の影。ビックゥッ!!超ビックリ。しかも、1度離れたと思ったのにすぐにまた、それもなんとなく窓に近づいた時に現れて。  カラスか何かかと思ったけど、そうじゃない。チラッと振り返る。  男は水を出しっぱなしで食器を洗うのに集中しているからこっちに気付いていない。また、顔を窓に向ける。 「ニャー」  カラスよりもデカい猛禽類、イヌワシが、そこにいた。
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