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体が、全身が痛い。疲れて、体がだるすぎて指1本も動かせないくらい。俺は、目を覚ました。
ここはどこだ?どこかの部屋みたいだが薄暗く、目だけを動かせばここは寝室なんだとわかった。とりあえず、俺の家じゃあない。
俺の家にはベッドなんかなくて、いつも畳に布団。けど今の俺はベッドの上。なんか、ちょっといい匂い。
モゾモゾ。体の向きを変えようとすれば体中に激痛が走り、腹に力を入れるとナカから男の――あれ、出てこない?
結構な量を入れられたはずだったんだけどな。布団の中でゴゾゴゾ。ケツに手をやってみると綺麗になっている。
というか体全体が綺麗になっていて、素っ裸だが、石鹸の匂いもする。誰かが洗ってくれた?
「お、目が覚めたか。気分はどうだ?まぁ、良くはないだろうが。睨むな睨むな。そんなに警戒しても、オジサンはこれでも一応は先生だから、お前を保護しているんだ。休んでいなさい」
急に、最近聞き馴れてきた声がした。振り向き、布団を握り締めながらベッドの反対側の端まで寄ると声の主をきつく睨みつける。
いつからそこにいたのか。驚いた顔の、髭面のオッサンと目が合った。
「……っ……っ?」
「あぁ、声が出なくなってんのか。まぁ無理はするな、そのうち治る。あ、ここはオジサンの家だ。ちゃんと、動けるまで回復したら家に帰してやるよ」
散々口と喉を犯されて、声が出ない。声を出そうとすれば「ヒュー」という息だけが抜けて、ヒリヒリ焼けるように痛む。
マジで、この前の保健室の先生だ。というかアホな彼女がいるオッサン。さすがに今は白衣を着ていないか。
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