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「そういえば、あのメール見た?」
メール…。昨日のやつか。打たれた頬が痛い。
「あれさ、俺が送ったんだけど。」
そうなのか、どうでもいい。
「爽とお前さ仲いいじゃん?」
そうですか。どうぞ本来の目的…
「え?」
だんまりだった俺が反応を返したのがよほど嬉しかったのか野郎は言葉を続ける。
「もしも俺のこと呼んでくれないなら爽もこの部屋に招くよ?」
「やめろ!」
殆ど反射だった。
「やめてくれ。爽を巻き込むな。」
必死に訴える俺に見つめて野郎は笑う。
さっき野郎は【俺のことを呼べ】って言った。おそらくご主人様ってやつだろう。凄く嫌だ。でもそれで爽が巻き込まれないなら…。
「ご主人様…。」
か細く息を吐き出すように紡いだ言葉に野郎はなんだって?と返す。何度も何度も。絶対聞こえてるのに聞いてくる。俺は胚一杯に空気を吸うと大声で叫ぶ。
「ご主人様!!」
半場自棄糞だ。目の前には気持ち悪い笑顔で喜んでいるあいつがいて。吐きたくなる。
「ご褒美上げないとねぇ。」
野郎はそう言って俺のパンツを引き下げる。直に当たる空気の冷たさに萎縮しながらもそれどころではないことに気づく。
「な、にして。」
俺の腹にぶちまけられたさっきの白濁を野郎は少量すくい上げると俺の排泄口に当てる。そこで俺は何されるかやっと理解ができた。
「やめて!!やめて!」
涙で視界が霞む。金属のこすり合う音がする。生理的な恐怖に俺は怯える。そこはそこはっ。
ーぐちゃりー
「あぁ!!」
野郎の指が一本俺の後孔に入り込む。
「うわw柔らかー。」
野郎は抜いた手にローションを更にしたらせると今度は二本で入り込んでくる。
「やめてください!もう!」
俺は泣き叫ぶ。さっきまでの強気なんかもうない。今はひたすらに乞うだけ。
そこは爽限定なのに。爽しかないのに。
いわゆる俺と爽は恋人関係で。でもいま俺は爽のお父さんに中を弄られてて。もう涙と悲鳴しか出てこない。
「やだやだヤダッ」
駄々っ子のように体をくねらせて逃げようとするも抑え込まれた体では逃げられない。そんな俺の様子でさえ、愛おしそうに見つめる野郎は狂ってる。
「もうやだ…助けて爽。」
思わず爽の名前を出してしまう。その瞬間痛みが走った。
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