【新たな世界へ飛び出して 】

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【新たな世界へ飛び出して 】

「ここは…」 全く身に覚えのない場所にいる。恐らく森の中、人の気配はしない。 「俺は…」 名前は分からない…あの男が言っていたように自分の過去は分からないようだ。まぁここから新たな生をスタートするのだから、そのような些事はおいておくか。 今着ているものは上下とも白黒ボーダーだ。まるで囚人服だな。国によって囚人服は異なるのだから、ボーダーで思い浮かべたということは以前は日本で暮らしていたのだろう。 このような知識はあるらしい。自分の記憶はなくとも、このような知識から推察することは出来るかもしれないな。 それより、この世界は前の人生を送ったものと同じなのだろうか…これから先、前の世界の常識がこちらの非常識にならなければいいが… まあそれは追々わかるだろう。 「はぁ…」 言葉が出ないとはこのような事か。先程から何も喋れてない。まぁ1人だしこのようなものか
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