最強のアドバイザー

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 ルーファス様より二歳年上の僕は、単位をとるのが楽だと言われている国際交流学科で、真面目に出席日数をかせいでいるから、休みが増えたとしても卒業に問題はない。ルーファス様のように国際政治学科なんかだと、レポートが多いらしい。同じ教授のクラスもあるけれど、ルーファス様達にとっては、息抜きのような感じなのだろう。  卒業に合わせてくれたのは、エルフラン様の気遣いなんだろうな。 「お願いします」  僕は最強のアドバイザーに手をひかれ、仕入れルートの確保、売り子の面接、僕の手伝いをする菓子職人見習いの手ほどきなど奔走することになった。その合間合間に、エルフラン様は王都だけではなく地方のお店にも連れて行ってくれた。他国に行った際には、日持ちするお菓子を土産にくれて、僕に勉強の機会を与えてくれた。
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