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彼女が着ている、ぶかぶかのスウェットの裾を引っ張った。それから彼女のまるい耳朶に唇を寄せる。
「さっき着たばっかりですけど、‥‥脱いで」
耳元で囁くと、綾瀬さんの身体が強ばった。
俺の服を握っている細い指に、力が籠る。
「やっぱり、嫌?」
低い声で尋ねると、それでも彼女は首を横に振った。
緊張や恥ずかしさを抑え込んで、俺を受け入れようとしている健気さに心が傾ぐ。
恥ずかしそうに俺を見つめる綾瀬さんを、俺にしか見せないその表情を、もっと見たいという感情が沸き上がってくる。
「‥‥じゃあ、着たまましますか?」
裾から手を入れて、少し冷たい彼女の背中を撫でた。
首筋に舌を這わせながら、指先に当たった下着をほどく。
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