story 18

4/18
2068人が本棚に入れています
本棚に追加
/472ページ
薄暗い部屋の中で、茜田先生と視線が絡まる。 「俺、そんなに余裕あるように見えますか?」 「‥‥見えます」 先生はわたしの手をぎゅっと握りしめた。 「ないです、余裕。一秒も待てません」 今日何度目かになる口付け交わした。 先生の舌が、わたしの中に入ってくる。 柔らかくて生温かいそれは、わたしの身体をとろとろに溶かしていく。 ふと離れた唇に、もどかしさを感じて目を開けた。 「綾瀬さん、ちょっと、頼みたいことがあるんですけど」 茜田先生はわたしの目を見て、改まってそう言った。 「‥‥えっ、何ですか」
/472ページ

最初のコメントを投稿しよう!