641人が本棚に入れています
本棚に追加
/296ページ
嵐のようにやってきた高砂さんのお母さんも無事に大阪へ。そして瑞季さんも締め切りを無事に切り抜けまた静かな日々が戻りつつあった。
いつものように一通り雑務を済ませると本屋のカウンターで店番をしながら物色した古本を読む。
すると二階から瑞季さんが降りてきた。
「お、おはようござぃ…ます…。」
寝起きだというのにいつ見てもキレイな顔だなぁ…。つい見惚れてしまう。
「ん?なに。」
「いえっ、何も…。」
つい見惚れてた事がバレないよう慌てて聞く。
「そうだ、珈琲いれましょうか?」
「ああ…、頼む。」
小さくあくびをしながら答える瑞希さん。
あくびする姿すらも格好いいもんね。いけない、また見惚れそうになってた。
「じゃ、書斎に持っていきますね。」
気持ちを落ち着かせ言うと
「いや、ここで飲むわ。」
そう言って座り心地のいい椅子に瑞季さんが座った。
最初のコメントを投稿しよう!