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真人はそこまで言われた事に悲しみと悔しさが込み上げ、反撃しようとしたが、そこまでできるほど強くもなくて、そんな自分にさえも涙が出そうになった。
でも、ここで泣いたら負けだと思い、グッと全ての感情堪え耐えた。
ーーーお前ら! 真人に何言ってんだ!
そこに、幼馴染の久保央士が現れて、真人がクラスメイトの数人に囲まらているのに気付いて助けてくれた。
央士はクラス、いや、学年の中で一際身長が高く、野球を昔からしているからか体躯も優れていて、周りからは一目置かれた存在だった。
そんな彼が助けてくれたからか、真人に対しての心無い言葉はスーッと消えた。
そして、それからこの事に関して触れてくる人間はいなく、そんな事を忘れてしまうほど月日は流れ……。
「パパ、まーちゃん。行ってきまーす!」
真人は高校3年生となり、高校生活最後の年にもなった。
さー、今年も良い思い出たくさんできるかなーーー
ーーー鷹野。俺から任せたい事がある。
そう思っていた真人だったが、3年最後の春に来て、担任から重大な任務を任されてしまう事となる。
それは本当に思っても無い事だった。
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