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1日経っても、昨日のことが忘れられなかった。
唇に残った感触が、キスされたことを物語っている。
放課後、健太先輩に会わないようにに帰ろうとしていたときだった。
「湊さん。」
振り返るとそこにいたのは、哲也先輩だった。
「ちょっといい?」
「は、はい。」
先輩に連れられ屋上に行った。
少し風が強かった。
先輩の前髪が靡いている。
「相談聞いてもらってもいい?」
哲也先輩は寂しそうにそう言った。
屋上には部活をやっている運動部の声や、吹奏楽部の奏でるメロディーが聞こえてくる。
「私でいいなら、聞きますよ。でも、私恋愛経験はゼロなんで的確なアドバイスとか、無理ですけど話聞くくらいなら…。」
「ありがとう。」
そういうと哲也先輩は屋上に寝っ転がった。
私もその隣に転がる。
「かのこと健太が付き合ってたのは知ってる?」
「あ、あぁ。昨日健太先輩に聞きました。」
「じゃあ話が早いね。」
そう言ってから哲也先輩は話し始めた。
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