本当に好き?

3/7

4人が本棚に入れています
本棚に追加
/64ページ
「健太先輩。痛いです。」 「黙れ。」 振りほどきたい。けど私の力じゃかなうはずがない。 そのまま健太先輩はカラオケに入る。 「二人で。2時間。おねがいします。」 「ちょっと、先輩。」 「恥ずかしがるなよ沙耶。すみません。彼女照れちゃって。」 いつもは見せない作り笑顔で店員のお姉さんに言う健太先輩。 「彼女さん、可愛いですね。お部屋は403になります。ごゆっくりどうぞ。」 今度は私の手を握り私のことを引いて行く。 「何考えてるんですか?先輩。」 「誰にも邪魔されず。お前と話がしたくてな。」 このまま先輩と密室に二人きりになってもいいのだろうか。 私に一抹の不安を感じた。
/64ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加