第2章 なんで安心しているんだろう

4/5
前へ
/11ページ
次へ
「しかしあのむっつり野郎が告白かぁ」 「ちょっ、友香!声でかい!」 「そんなにでかくなーい」 「友香にしか言ってないんだからー」 「てか、なんで付き合わなかったのか超疑問なんだけど。 あんた、あいつは大切な存在だって言ってたじゃん。 大切ってことは、ずっと一緒にいたいんでしょ。 じゃあ付き合えばいいのに」 梨花は真面目な顔になって言った。 「…男女の関係において、一番良い関係が付き合ってることだと、友香は思う?」 「なんや難しいこと言うな」 「私、違いと思ってる。大切だから、ずっと笑ってたいから、友達でいたいの。ずっと小学校の時みたいに笑ってたいの。」 「まぁ、梨花っぽいね。その答えは」 「だから、終わりが来るかもしれない恋は怖いかな」 そう言って梨花は少し寂しそうに笑った。 友香はそんな梨花の様子が少し心配だった。 本当にずっと陽平と友達でいたかったんだと気づいた。 その関係が変わりかけたことが悲しかったんだと。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加