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岐阜県を通して和子さんに気持ちを伝える律がいた。
かつて斎藤茂吉は「死に近き 母に添寝の しんしんと 遠田のかはづ 天に聞こゆる」「のど赤き 玄鳥ふたつ 屋梁にゐて 垂乳根の母は 死にたまふなり」と詠んだ。茂吉の歌も、母に向けられて詠まれているのだろうか。ただ言葉を見れば、彼は、己の心中の叫びを万人に向けて詠んだものだろう。しかし、このドラマを見てからこの歌を繰り返すと、茂吉のすぐそばに母がいることが新たに感じられる。茂吉の歌は母に届いているのであろう。
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