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いつも寝ればなんとなく夜が更けて、また新しい一日が始まる。だけど、それはつまり死への一歩を着実に毎日歩いているということなのだと。
毎日夜が更ければ、最期は近づく。そんなことは、当たり前すぎて誰も心にとどめないのだと思います。でも、当たり前すぎる話なのですが、非現実的な話でもあるのです。
だって自分が死ぬとか考えられないに決まってるじゃないですか。死の世界って本当にあるのでしょうか。みんなは悲しんでくれるのでしょうか。先に旅立たれたみんなにも会えるのでしょうか。そもそも、死ぬって何なのでしょうか。
人の死に"永眠"なんて言葉を使いますが、ずっと夢を見ていられるのでしょうか。生まれる前は眠っているわけではないからなのでしょうか、夢を見ていたような覚えはない気がします。でも、感覚的には私が生まれる前、そして死んだ後の世界は同じはずなのです。織田信長が天下統一している時、私はどんな夢を見ていたのでしょう? もし夢を見ていないのなら、どこかでその天下統一を見届けていたのでしょうか? 私の中にはそんな覚えもなく、分からないということは、死んだ後は夢を見ることもできないし、この世界のことを知る術はもうないということなのでしょうか。今まで見てきたものを最後まで見届けることができないなんて、それはとても悲しい気持ちになります。
結局、人間は自分の死をどうやって乗り越えているのでしょう? 私は怖いです。誰も何も教えてくれない世界になんて、私は行きたくありません。それでも、みんな死んでいきます。私だって、いつかはその世界に行きたくなくても行ってしまうのです。みんなどこかのタイミングで、自分もそっちの世界に渡ってもいいや、という気持ちになるのでしょうか。恐らくですが、どこかでそういう受け入れる気持ちを持つから、いつ来るか分からない死も乗り越えることができるのかなと私は思っています。
そんな向こうの世界へ行くことを受け入れる気持ちというものを、最近私は分かってきたような気がします。
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