0人が本棚に入れています
本棚に追加
店に入ると、薄暗い店内にはカウンターと右手奥にボックス席が設けられており、カウンターの奥には様々な酒と、控室に続くと思われる扉がある。
広さにして20畳程度の店内には、様々に着飾った女の子が接客をしているが、客数は多くなく、3人。それぞれ1人ずつ女の子がカウンターを挟んで眼の前に立ち談笑をしている。
私の入店に気づいて、接客中の女の子が客に断りを入れて私に近寄ってきた。
「いらっしゃいませ?」
すこし甲高さを伴った声で、入店の挨拶をしてくる。
「えっと…ごめんなさい。未成年のお客様は…」
相手が対応に困惑するのも無理もない。私は未成年だし、女性なのだから。
「あ、すいません。今日面接をお願いしていた安住です」
「あ!そうだったんですね!すいません。案内しますね」
ハッとしたようにすると、手を扉のほうに持ち上げて、指した後「どうぞ」と促される。
カウンターの中は以外に広く、カバンを横に持っていても不自由なく歩くことができる。
最初のコメントを投稿しよう!