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立ち上がって声を荒げる男のすぐ横に、鮮やかな青い出で立ちの男が立ち上がって彼を擁護した。
――彼らはたった二人の新参者だ。
と、言っても、彼らがここに来てもう一年以上が経つが。
それほどの間、新参者が現れないというのは明らかに異常で、世界の幕引きを感じさせる要因だ。
人口が増えすぎるのは問題だが、増えないこともまた、問題なのだ。
――つまり世界は矛盾に満ちている。
「落ち着き給え、君たちは根本的に問題の本質を理解してはいない」
「我々に任せてください! 我々は地球だって救う事が出来る!」
司会の男はその言葉に目を見開き、それからゆっくりと双眸を細めた。
「――それは、ここに居るすべての者に可能なことだ……救うべきは地球ではなく、我々の世界なのだよ」
「世界……?」
愕然と呟く声に、部屋の中の誰もが深く頷く。
「いいか? 私がここに来て五年が過ぎた。その間に人口は爆発的に増え、そして君たちを最後に増加は終わった。この意味がわかるか?」
「いいえ」
立ち上がっていた二人は怪訝な表情を隠すこともせず、そう答えた。
「――世界は静かに閉じられているということだ。その先にあるのは忘却か……滅亡か」
「何故、世界は――」
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