執事は意地悪

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「ねえ冬河」 「どういたしましたか?」 急に呼ばれたことに驚いたのか、少しだけ目を見開き奏の顔を伺う。 「確かさ、二十一歳でしょ?」 「そうですが。よく覚えていらっしゃいますね」 「こんなことしてていいの?可愛い女の子捕まえたりとか、愛育んだりとかしなくていいの?だって童貞じゃないでしょ?」 「そうですね。奏様とは違って」 「おい」 確かに童貞だけど!それは言うなよ…… 「……まあ、特に女性に興味があるわけでもありませんし、私は奏様が家庭を持つまで仕えるつもりでおります。そこまで性欲がある方でもないので、私のことは気になさらずどうぞ童貞をご卒業ください」 「え、待って。女の子に興味ないって……ゲイなの?」 「…どこをどう解釈したらそうなるのでしょうか。やはり奏様の小さい脳みそではそのような不躾な考えにいたるのですかね」 きー!!
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