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【0101010101】
『それは、どの数かしら? 』
と。
先生は、次の質問を。
『9です』
と。
私は、そのままを答える。
なのに。
先生は、困ったように、眉根を寄せて。
『どうして? 』
と。
だって、私は、その他には、答え方をしらない。
それなのに。
先生は。
『さっきも、教えたわよね? 』
『2と2と2と2と1』
『これが、その数』
と?
ちょっぴり、怖いような表情で?3
『じゃ、もっと、簡単な問題からにしましょう』
『これは? 』
と。
先生は、こちらを睨むように。
私は。
おそるおそるに。
『3です』
と。
『3とは、何かしら? 』
と。
先生は、深く、ため息を。
そして。
『だめね、それは、1と2』
と。
『あなたって、本当に、珍しくケースね』
『なぜなのかしら? 』
と。
『非適応者矯正教育用高速道度演算装置』
と言う名の装置の、そのモニター上。
『人間形態型擬似人格』
などには見えないほどの、複雑な表情のまま。
先生は、小首を傾げて。
fin
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