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家も、学校も、世間も、全部キレイなものばかりで気持ち悪い。光しかなくてめまいがする。
夜の世界に逃げ込めば、解決するもんだって安易に考えていたから私は今とても絶望していた。
狭いシェルターみたいな高架下は、暑いし、草のニオイがして臭いし、コンクリートに背中を預けてもただただ冷たいだけで、なんの解決にもならない。
夜が癒やしてくれると思ったら、夜も案外いじわるだ。
「あー……」
気だるい声が浮いていく。上手く吐き出せない。
すると、遠く後ろの方から、ガタンゴトンと電車の音が近づいてきた。淡々と機械的に走って走って、レールを走って。
真上に来た瞬間、私は思わず息を吸い込んだ。
そして、
「――――――――――――っ!!」
声を上げた。
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