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久瀬英治、久瀬元子夫妻の娘は、久瀬疾風と名付けられた。
そんな少年らしい名前の少女は、ほかの子供となんら変わらない一般の小学校に通い、一般の子供達となんら変わらぬ生活を営み成長していった。
ただほかの子供と変わっているところと言ったら、この日本においては珍しく母親に似た赤みがかった茶髪に、瞳の色が深緑のひそむ明るい鳶色だという点で、それがどこか浮いた雰囲気を醸し出していた。
ただもうひとつ、ハヤという少女の欠点ともいえる特異点が、彼女の今後を大きく左右することとなる。
ハヤは、やたらと好奇心が旺盛だったのである。
センターで開けてはいけない部屋があると言われれば開けたくなり、更に開かなければ開くまで夜通し認証機の番号を解こうとした。
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